掲載情報 2015.07.16: 宮崎日日新聞

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ウエディングM(宮崎市)のブライダル図書館

全国に展開、直営店視野
「どんなドレスがいいかな」「式場選びのコツは」「結婚祝いのお返しはどうしよう」-。人生の一大イベント結婚式を迎えるにあたり、カップルが悩むことは数多い。ブライダル関連業のウエディングM(宮崎市、小林久晃社長)は、専門誌などをそろえた「ブライダル図書館」を運営。気軽に立ち寄れるスタイルがカップルに好評で、県内外で20店舗を展開している。
少額投資で運営
同社は1997年、宮崎市で創業。同市神宮2丁目の住宅街に拠点を置き、式場紹介や結婚式プロデュースなどを手掛けてきた。当時は外商が中心だったが、「ブライダル」という文字が目に付くのか「何のお店ですか?」と入ってくるカップルもいたという。ブライダル関連業の運営は、通常は式場やその近隣などの立地が重要な条件となるが「お客さんが来てくれるのなら、ここでやれることをしよう」と店舗を活かした新事業展開を思いついた。
少ない投資でできることを考えた結果、たどりついたのが図書館形式だった。一般的な結婚情報誌は1冊400円程度だが、ブーケやヘアアレンジなど特化したものは千円を超すものも。「結婚式でお金がかかる中で何冊も買えないし、書店での立ち読みもそぐわない。ならば自由に閲覧できる場所を提供しようと考えた」と小林社長。2004年、直営店として宮崎店(同市)と都城店(都城市)をオープンさせた。
集客増のツール
落ち着いた雰囲気の店内に入ると、壁一面のブックラックに結婚情報誌約200冊がずらり。人気の結婚情報誌「ゼクシィ」(リクルート)は「宮崎・鹿児島版」など地域ごとに発刊されているが、「県外で挙式を考えるお客様もいるので」(小林社長)、都市部を中心に全国各地版もそろえている。月刊誌など毎月の購入が必要なものがあるが、年間の購入額は12万ほどに収まっている。
店内にはスタッフが常駐しているが、利用者が心行くまで調べ物ができるよう不必要な接客をしないというコンセプトを掲げる。利用者から要望があれば、結婚準備の悩みに答えたり、希望する式場の見積もりを取ったりと気軽に相談に応じる。宮崎店では月平均10組程度が訪れるという。
至れり尽くせりのサービスだが、雑誌閲覧や見積もり代行などすべて無料。同社が運営する貸衣装店「トータルウエディングハウス美優館」の収益で運営している。利用者の2割程度が同店での衣装レンタルにつながっているという。
県外での店舗展開は05年、岐阜県や福島県など5カ所からスタート。現地の同業者とフランチャイズ契約を結び、ロイヤルティーを徴収している。貸衣装や式場運営など既にブライダル関連業を営んでいる同業者が、集客力を高めるツールとして導入しており、3月には群馬店がオープンするなど順調に店舗を増やしている。今後は、店舗管理などのノウハウを持った人材を育成し、県外での直営店運営を目指す。
ブライダル関連業は施設やプランなどのトレンドが早い周期で変わる、はやり廃りに敏感な業界だと小林社長は実感している。その上で「変化の激しい中でも欲しい情報を気軽に手に取れる場として根付かせていきたい」と前を向く。

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